妊娠および授乳期間中は、母体の健康と児の発育の為に、栄養をバランスよくとれる食事が大切です。
痩せている妊婦さんでは切迫早産や赤ちゃんの出生体重が小さくなってしまうリスクがあり、一方で肥満の妊婦さんでは妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクがあることが言われています。
その為、妊婦さんそれぞれの体格に合わせた栄養摂取が重要と言われています。
以下に示した表が妊娠中の適正な体重増加の目安です。
妊娠中の体重増加の目安(日本産婦人科学会 2021年6月1日 改定)
妊娠前体格 | BMI kg/㎡ | 体重増加の目安 |
---|---|---|
低体重 | <18.5 | 12~15㎏ |
普通体重 | 18.5≦~<25 | 10~13kg |
肥満(1度) | 25≦~<30 | 7~10kg |
肥満(2度以上) | 30≦ | 個別対応(上限5㎏までが目安) |
※参考:公益社団法人日本産科婦人科学会 一般のみなさまへ 妊娠中の体重増加の目安 令和3年6月1日
妊産婦のための食事バランスガイド
妊娠中の栄養摂取に関しては、厚生労働省が妊産婦のための食事バランスガイドを作成しています。
1日における具体的な食事は、主食・副菜・主催・牛乳/乳製品・果物の中からバランスよくとり、妊娠中期・妊娠後期ではそれぞれの必要摂取量が増加することに注意しましょう。
詳しくは、こちらの妊産婦のための食事バランスガイドをご覧ください。
妊娠中の食事で気を付けるべきこと
- 1. バランスの良い食事を心がけましょう。脂肪分の高い食事は避け、たんぱく質の豊富な食事をとりましょう。
- 2. 食中毒にならないよう、食品を扱う前に十分に手を洗いましょう。魚・肉・卵は十分に火を通してください。野菜や果物は十分に水洗いをしてください。肉に触ったあとは十分に手洗いをしてください。
- 3. アルコール摂取はやめましょう。コーヒーは1日1~2杯程度にしましょう。
- 4. 赤ちゃんのアレルギーを防ぐ目的に特定の食品摂取を控える必要はありません。
- 5. 妊娠前から1日当たり0.4㎎の葉酸摂取をすることで赤ちゃんの神経管閉鎖障害(二分脊椎など)の発症リスクを低くすることが期待されます。
※参考文献:藤井知之 編、週数別 妊婦検診マニュアル、医学書院 2018.




- 出生前診断
- 先天性疾患について
- 染色体について
- 染色体疾患について
- 妊娠に対する年齢の影響
- 高年齢妊娠
- ハイリスク・ローリスク
- 遺伝カウンセリングのご案内
- 妊娠初期超音波検査とコンバインドテスト
- 妊娠初期の胎児スクリーニングについて
- 妊娠中期の胎児ドックについて
- 妊娠後期の胎児ドックについて
- NTとNT肥厚について
- NIPT(非侵襲的出生前検査)
- 妊娠10週からの超音波検査+NIPT 10 Week Scan
- 3つのトリソミー
- クアトロ検査
- 羊水検査
- 絨毛検査について
- 染色体検査の種類について